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手描き武者のぼり|いわき絵のぼり吉田 絵師・辰昇

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鍾馗幟/鐘馗幟(しょうきのぼり)の由来と意味
── 魔除け・病気除け・受験の神として信仰された姿

辰昇作いわき絵のぼり鍾馗
・鍾馗図絵のぼり|いわき絵のぼり吉田作品

鍾馗幟とは?

—— 鍾馗(しょうき)様を描いた幟旗(のぼりばた)は、男児の健やかな成長と厄除けを願って飾られる節句飾りのひとつです。
現代でも5月5日の端午の節句に、「魔を祓い、子どもを守る」象徴として親しまれています。

鍾馗様の伝説と信仰の始まり

—— 時代は1000年以上前の中国・唐の時代。
終南山(しゅうなんざん)に住んでいた青年・鍾馗は、国家の官僚を選抜する「科挙(かきょ)」試験で優れた成績を収めながらも、「顔が醜い」という理由だけで不合格となってしまいます。

この不公平に抗議するかのように鍾馗は憤死し、その悲劇に対して玄宗皇帝が手厚く葬ったと伝えられています。

鍾馗が魔を祓う神として信仰されたわけ

—— ある夜、病に倒れた玄宗皇帝の夢に、二匹の鬼が現れます。
大鬼が小鬼を退治した後、皇帝の問いに答えてこう名乗りました。

「私は終南山に住んでいた鍾馗。かつて皇帝に厚く葬られた礼として、天下の災いを祓いに参りました。」

皇帝はその姿を絵師に描かせ、災いを払う守護神として鍾馗を祀るよう命じたとされます。
これが、鍾馗信仰の起源とされています。

日本への伝来と、端午の節句との結びつき

—— 鍾馗信仰は平安時代にはすでに日本へ伝わり、室町~江戸時代にかけて多くの絵師により描かれるようになります。

特に江戸時代には、

・疱瘡(ほうそう/天然痘)除けとして赤い鍾馗様が描かれる
・武家の間で魔除けの幟として掲げられる
・町人文化の中で端午の節句飾りとして定着する

など、男児の守り神・病気除けの象徴として広く庶民に親しまれていきました。

戦国武将との関わりと「勝機(しょうき)」の語呂

—— 戦国時代には、本多忠勝や前田利家といった名だたる武将たちが鍾馗を旗印に用いたと伝わっています。

「鍾馗(しょうき)」の名が「勝機(しょうき)」に通じることから、縁起を担ぐ意味でも重宝されたようです。

こうした戦場での旗文化が、江戸時代の節句幟に発展し、やがて男児の節句儀礼に飾られる絵のぼりとして定着していきました。

現代に受け継がれる鍾馗幟の文化

—— 鍾馗幟は、単なる伝説ではなく、

・病気への不安
・子どもの成長を願う気持ち
・勝負や受験への祈り

など、人々の暮らしに根ざした願いの象徴として、現代にも引き継がれています。

当工房では、江戸時代の筆法研究をもとに、一筆一筆、丁寧に鍾馗様の幟を描いています。
節句の飾りとしてはもちろん、受験・厄除け・祭事の縁起物としてもご好評をいただいています。


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工房をご見学いただいた方の投稿より(@irodori_koinbr 様):

「絵幟の歴史を堪能出来る空間でした。鍾馗幟旗は生で見ると迫力がヤバかったです。生で見なきゃもったいないです!」

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