―― 2018年、郡山市の鯉食キャンペーン「鯉に恋する郡山」のPR用として、3.4×5mの《大鯉図》を制作しました。
郡山の鯉養殖を支えてきた水の歴史や地域の風景を背景に、市役所という公共空間に掲げられる大型作品として構成しています。
1|郡山市役所に掲げる3.4×5mの大鯉図
―― 本作は、郡山市の鯉食キャンペーン「鯉に恋する郡山」のPRのために制作した大型作品です。
3.4×5mという大きな画面に一尾の鯉を描き、郡山市役所を訪れる人の目に触れる場所で、地域の鯉文化を伝える役割を担いました。
公共空間に掲げる作品として、離れた位置から見たときにも全体の姿が伝わることを意識しています。
2|郡山の水の歴史と鯉文化を描く
―― 郡山市には鯉養殖の歴史があり、郷土料理としての鯉を広く伝える取り組みとして「鯉に恋する郡山」が展開されています。
《大鯉図》では、鯉の姿とともに、郡山の水や地域を象徴する風景を背景に取り入れました。
その一つが、明治期に開削された安積疏水です。農業や地域の発展を支えてきた水の歴史を背景に置くことで、鯉だけを描くのではなく、郡山という土地とのつながりが見える構成としました。
3|古典的な鯉図を、大型の画面へ
―― 3.4×5mという大きな画面であっても、構図の骨格には古典的な鯉図の考え方を取り入れています。
大きさだけで印象をつくるのではなく、鯉の姿と背景との関係を整理し、広い画面の中でも全体の形が崩れないよう組み立てました。
絵のぼりで培ってきた、遠くから見たときにも形が伝わる構成を、大型の幕絵へ展開した作品でもあります。
4|地域との協力から生まれた一枚
―― 「鯉に恋する郡山」のロゴは、地元の学生によって考案されたものです。
また、本作は人形の東月の協賛のもとで制作されました。
地域で生まれたロゴやキャンペーンの趣旨を受け取り、それらを一枚の大きな絵としてまとめる。行政による地域PR、学生のアイデア、地域企業の協力と、手描きによる絵の制作が重なって完成した事例です。
5|郡山市役所での展示と公開
―― 完成した《大鯉図》は、鯉食キャンペーンの期間などに郡山市役所の待合ロビーで展示されてきました。
3.4×5mの画面に描かれた大きな鯉が、地域住民や市役所を訪れる人を迎えながら、郡山の鯉文化を伝える作品となりました。
制作|辰昇(絵のぼり絵師)
福島県いわき市
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