—— 本ページでは、手描き絵のぼりを制作する工房の立場から、
手描きと印刷仕立ての違いを整理しています。
印刷仕立てが適している場面もあるため、
それぞれの特性を中立的に記しています。

・手描き武者のぼり
木綿などの布に、職人が筆で直接描いて制作します。
肉筆や筒描など、日本画や染色の技法を用い、
一枚ずつ仕上げられます。
制作工程そのものが作品の核となり、
筆致や色の重なりに個体差が生まれます。
落款や来歴が残る点も特徴です。
・印刷仕立て武者のぼり
デジタルデータをもとに、
インクジェットや昇華転写などで出力されます。
均一性や手軽さに特長があり、
扱いやすい既製タイプです。
※本ページの比較は、教育目的の一般的な整理です。
特定のメーカーや商品を評価するものではありません。
—— 印刷仕立て(量産)と本手描きは、
遠目には似て見えることもありますが、
制作の工程や成り立ちは大きく異なります。
| 本手描き(伝統工芸) | 印刷仕立て(量産) | |
|---|---|---|
| 制作方法 | 筆に布で直接描く | データをもとに印刷 |
| 制作単位 | 一枚ずつ制作 | 同一データを複製制作 |
| 修復 | 補修が可能 | 劣化時は交換が一般的 |
| 誂え | 家紋や寸法の調整が可能 | 既成サイズから選択 |
▼本手描き絵のぼりを制作している様子
本手描きは、大切に取り扱う一点物。
印刷仕立ては、扱いやすい既製タイプです。
当工房では本手描きを制作しておりますが、
最終的には、ご家庭の価値観や用途に合わせてお選びいただければと思います。
絵師・辰昇
Q. 印刷仕立てを節句に飾る場合、それは「伝統」ですか?
A. 印刷仕立ては、
伝統工芸の制作方法ではありません。
しかし、節句という伝統の場で用いられる道具の一つです。
Q. 手描きの武者のぼりは、屋外で色あせませんか?
A. 長期間、紫外線や風雨にさらされた場合には、
退色が生じることはあります。
ただし、手描きの武者のぼりは、
痛みを直しながら受け継いでいく事が出来ます。
地域や保存状態にもよりますが、
数世代にわたり大切に受け継がれてきた例もあります。
松重豊さん出演「福島豊」Youtubeシリーズにて、
絵のぼり工房として紹介されています。
工房訪問回および絵のぼりのお披露目回です。
人の集まるハレの場を象徴する、ユーモラスな「旗印」として。
松重豊さんが工房へ(第7話)
絵のぼりお披露目(第8話)