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手描き武者のぼり|いわき絵のぼり吉田 絵師・辰昇

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鯉の滝昇り(滝登り)の由来とは
登竜門伝説と「こいのぼり」の起源

——鯉の滝昇り(滝登り)は、
「困難を越え、やがて龍となる」
という願いを託した吉祥の図柄です。

古くは中国の伝説に由来し、
日本では端午の節句に飾られる絵のぼりとして、
男児の成長や成功を願う象徴として受け継がれてきました。

本ページでは、
その由来と意味、そして絵のぼりとの関わりを
わかりやすくご紹介します。

・鯉のぼりが武者のぼりから変化した歴史(ショート動画)


辰昇作いわき絵のぼり鯉の滝登り(滝昇り)登竜門
・鯉の滝昇り図 節句のぼり|いわき絵のぼり吉田作品

鯉の滝昇りの由来(登竜門の伝説)

——「鯉の滝昇り(滝登り)」は、
立身出世の象徴として
古くから親しまれてきた図柄です。

その由来は、古代中国の伝説にさかのぼります。

黄河上流の激しい流れをさかのぼり、
「竜門」と呼ばれる難所を登りきった鯉だけが、
天へ昇り龍になる――

この「登竜門」の物語は、
努力が報われることの象徴として、
長く語り継がれてきました。

いわき絵のぼり吉田では、
この意味をさらに深くとらえ、

「滝を登る鯉が、さらに天へ昇る」

という願いを込めて、
あえて「滝登り」ではなく
「鯉の滝昇り」と表記しています。

これは単純に立身出世祈願というよりは、

困難を越え、
自分自身を乗り越えていく――

そういった大願成就を象徴する図像なのです。

こいのぼりの始まり(絵のぼりとの関係)

—— 江戸時代後期に描かれた鯉の絵のぼり。
こいのぼりが生まれる以前、
このような「描かれた鯉」が幟として掲げられていました。

・江戸時代後期に描かれた鯉の絵のぼり。こいのぼりが生まれる以前、このような「描かれた鯉」が幟として掲げられていました。|いわき絵のぼり吉田蔵

・江戸時代後期の鯉の絵のぼり(当時の実作)
いわき絵のぼり吉田所蔵

——現在では広く知られる「こいのぼり」ですが、
その源流は、江戸時代初期の
節句用の絵のぼりにあります。

当時から、男児の成長と立身出世を願う図柄として、
「鯉の滝昇り(登竜門図)」は幟(のぼり)に多く描かれていました。

やがて江戸中期になると、
この図柄をもとにした
吹き流し型の鯉が考案され、

絵のぼりのそばに飾られるようになります。

これが、現代の「こいのぼり」の始まりです。

本来「こいのぼり」は、
旗としての意味をもつ
「鯉幟(こいのぼり)と書かれます。

その文字通り、
鯉の図が描かれた幟――
つまり絵のぼりに、そのルーツがあるのです。

なぜ鯉の滝昇り(滝登り)は描かれ続けるのか

——「鯉の滝昇り(滝登り)」は、
いわき絵のぼりをはじめとする節句画の中でも、
最も古く、代表的な図柄のひとつです。

その力強く美しい姿は、
飛躍・成功・突破といった願いを象徴し、
今もなお多くの人々に親しまれています。

男児の成長を願う節句飾りとしてだけでなく、
人生の節目や願掛けの象徴としても、
この図柄は時代を越えて受け継がれています。

現在も手描きで受け継がれる絵のぼり

—— こうした「鯉の滝昇り(滝登り)」の図柄は、
現在も一枚一枚、手描きによって制作されています。

筆で描かれる線やにじみには、
印刷では表現できない力強さと表情があります。

いまも手描きで受け継がれる「いわき絵のぼり」
・いまも手描きで受け継がれる「いわき絵のぼり」

実際の作品は、
こちらのページでもご覧いただけます。

制作・ご相談について

—— 絵のぼりの制作やご相談については、
下記よりご案内しております。

まだ具体的にお決まりでない方も、
どうぞお気軽にお問い合わせください。

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文・辰昇|絵のぼり絵師
福島県いわき市


【掲載】

本作「鯉の滝昇り」は、民俗学者・八木透 氏の著書
『人と動物をめぐるフォークロア』の本文および表紙図版として採用されています。

日本の民俗文化における動物観を扱う書籍の中で、鯉の図像の一例として掲載されました。


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