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—— 古くから日本では、波間を跳ねる兎の図柄(波兎)が「縁起の良いもの」として愛されてきました。
そのルーツは、醍醐天皇の時代を題材とした謡曲《竹生島(ちくぶしま)》にあります。
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—— この謡曲では、廷臣(ていしん)が琵琶湖の竹生島に向かう船旅の中で、次のような情景を詠みます:
緑樹影沈んで魚木に登る気色あり
月海上に浮かんでは 兎も波を奔るか
面白の島の景色や
ここに登場する「兎も波を奔るか(うさぎもなみをはしるか)」の一節がもととなり、波間を駆ける兎=波兎という意匠が誕生したと伝えられています。
また、日本神話の「因幡の白兎」で知られる因幡地方の寺社にも、波兎の文様が多く見られます。
これは、兎と波の組み合わせが、神話的な再生や癒しのイメージとも結びついていたことを示しています。
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—— 兎は、子を多く産むことから繁栄の象徴とされ、またその素早く飛び跳ねる姿は、飛躍・発展の象徴ともされてきました。
そこに「荒波を乗り越える」という意味を重ねた波兎は、新たな門出や成長の祈りを込めた図柄として、今もなお高い人気を誇っています。
※このような由来に基づき、当工房では《波兎図》を「未来へ向かう生命の勢い」や「繁栄」の象徴として描いています。
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いわき絵のぼり吉田 絵師辰昇
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「絵幟の歴史を堪能出来る空間でした。鍾馗幟旗は生で見ると迫力がヤバかったです。生で見なきゃもったいないです!」