―― 2024年3月発行の、一般社団法人 日本屋外広告業団体連合会によるサインデザイン専門誌『signs』23(特集:サインシステム)にて、いわき絵のぼり吉田の工房が紹介されました。
掲載記事では、絵のぼりの歴史とともに、現在の制作や工房での取り組みについて紹介されています。
1|都市空間における絵のぼり
「古今東西広告景観 探訪15」
西川潔|筑波大学名誉教授
掲載記事では、「空間の中で機能するサインや視覚文化」という文脈から、江戸期の絵のぼりの系譜と、現代における制作の取り組みが取り上げられています。
江戸の風俗画に描かれた「旗」と「のぼり」の違いに着目し、武家の旗指物から発展した絵のぼりが、子どもの成長を祝う文化へと展開していった流れが整理されています。
また、鯉の図像が取り入れられることで、現在の鯉のぼりへとつながる系譜が示され、絵のぼりが祈願や象徴性を担う「実用絵画」として、生活の中で用いられてきたことが紹介されています。
2|工房取材について
―― 取材では、工房での制作現場や資料をご覧いただきながら、「伝統的な視覚文化が現代空間の中でどのように活かされうるか」についてお話しました。
記事では、江戸期の実作資料を踏まえた制作とともに、現在も手描きで絵のぼりを制作する存在としての継承のあり方や独自性についても言及されています。
3|掲載文より抜粋
「古今東西広告景観 探訪15」
西川潔|筑波大学名誉教授
「江戸時代の熱練した絵師の作ともなると、
色褪せながらも鋭く闊達な筆致が凄みすら感じる。」「現在、絵のぼりを手書きする作家は全国的にもごく少ないようで、
氏の存在は貴重だ。」
本掲載は、絵のぼりを江戸以来の視覚文化として捉え、現代の空間の中で再び機能させる試みとして紹介されたものです。
サインデザインの専門誌から、絵のぼりを空間の中で機能する視覚文化として捉えていただいたことは、自分自身の制作を考えるうえでも印象深い掲載となりました。
制作|辰昇(絵のぼり絵師)
福島県いわき市
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