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手描き武者のぼり|いわき絵のぼり吉田 絵師・辰昇

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四代目鳥居清忠|鍾馗図座敷幟
——歌舞伎看板絵の正統と、室内用節句幟の美

鍾馗図座敷幟 四代目鳥居清忠01

鳥居派の正統と清忠

鍾馗図座敷幟 四代目鳥居清忠02
  • 題名:鍾馗図座敷幟 ※非売品
  • 時代:明治~昭和初期
  • 産地:東京
  • 作者:四代目鳥居清忠(鳥居派七代目当主)
  • 素材:縮緬
  • 技法:肉筆(手描き)
  • 寸法:約50×約36cm
  • 付属:家紋幟 2旒
  • 所蔵:いわき絵のぼり吉田

—— 清忠は、歌舞伎座の看板絵を代々担ってきた鳥居派の正統に連なる絵師。

本作の鍾馗は、近代の画家である清忠があえて古典の画風に寄せ、格式と親しみを併せ持つ表情で描かれています。


古典性を湛える筆致

—— 俗に「瓢箪足・蚯蚓描き」と呼ばれる輪郭線や筆の揺らぎが、古典の風格を生みます。

舞台絵の伝統に通じる“見せ場”の設計があり、遠目にも効く大胆な造形と、室内で親しむ穏やかな表情づくりが同居しています。


室内用「座敷幟(内幟)」の楽しみ

—— 縮緬地に描かれた小型の節句幟は、江戸中期頃から定着した室内飾りの系譜にあります。

小さな画面ゆえに、画家への特注上質な素材選びが行われることも多く、本作もその系譜に連なる一点です。

四代目鳥居清忠 落款

—— 付属する家紋幟は正絹製で、鍾馗幟とは素材が異なります。

画家仕事としての本体に合わせ、販売店や顧客側が別誂えした可能性が高いと考えています。


古典×近代が交差する一幅

鍾馗図座敷幟 四代目鳥居清忠03

—— 近代の絵師が家伝の古典筆法を意識的にすくい上げ、室内飾りという生活文化に落とし込んだ好例

鳥居派の舞台性と、座敷幟の親密さが響き合う一幅です。

いわき絵のぼり吉田・絵師 辰昇(しんしょう)


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「絵幟の歴史を堪能出来る空間でした。鍾馗幟旗は生で見ると迫力がヤバかったです。生で見なきゃもったいないです!」

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