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手描き武者のぼり(節句の五月幟)制作 いわき絵のぼり吉田 武者絵.com

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02.鍾馗図幟(しょうきずのぼり) 歌川芳輝(よしてる) 非売品

鍾馗図幟 歌川芳輝
鍾馗図幟(手描き)歌川芳輝
江戸後期~明治初期。
約230×約95cm。唐木綿製。

絵のぼり吉田蔵

誰も気に留めなかった手描きの幟旗(のぼりばた)

浮世絵師の肉筆幟絵は、誰も気に留めなかった

風雨により無残なほど傷んでいた本作は、たんに「ボロボロの古い旗」として売りに出されていました。
入手後に署名を調べると、歌川派の浮世絵師に該当者を発見。
「まさかそんな事はないだろう」と半信半疑でしたが、複数の方からの意見で歌川芳輝(よしてる)の肉筆絵のぼりと確認できた作です。
絵のぼりは収集家が少ないので、長年見過ごされてきたのです。

幅広の唐木綿(からもめん)は、とっておきの(のぼり)に使用された

江戸期の唐木綿

使用された布地は唐木綿(からもめん)
唐木綿とは幅広な江戸期の輸入生地で、著名絵師に作例があります。
収集家北村勝史(よしちか)氏所蔵の「二代目鳥居清元/鍾馗図幟(しょうきずのぼり)」が本作に似ています。
また歌川広重の日記でも、唐木綿の絵のぼりを制作した記述があります。
浮世絵師は絵のぼりを制作していたのです。

歌川国芳の門人、歌川芳輝(よしてる)の肉筆画

型紙によって染められた歌川芳輝の印章

歌川芳輝は1809年生まれ。
はじめ谷文晁の門人となり、のち歌川国芳(くによし)の門下に。
本作は典型的な浮世絵師の筆法による鍾馗図(しょうきず)
この印章は布地専用の型紙で刷り込まれている事から、布地に絵を描く機会が頻繁にあったのかもしれません。
浮世絵師は、国芳の門人だけでも70人以上。
今後調査が進むことを期待します。

師の国芳(くによし)は染物屋の生まれで、やはり肉筆の絵のぼりを手がけています。
歌川国芳/金時山姥(きんときやまうば)五月幟(ごがつのぼり)」が戦前の美術書に掲載。
国芳一門と絵のぼりの親和性は高かったのではないでしょうか。

2017.11.23 いわき絵のぼり吉田 絵師辰昇(しんしょう)

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150年以上眠っていた、江戸期の絵のぼり。
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