〒971-8182 いわき市泉町滝尻字根ノ町73
福島県指定伝統的工芸品いわき絵のぼりは、完全手描きの武者のぼりです。それゆえ実際の制作工程は複雑です。ここでは大まかな流れをご紹介します。 |
1.生地の下処理 |
絵を描く前に、木綿生地の下処理。 |
2.
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絵具の顔料は粉末状で、それ自体に接着力はありません。 |
3.下描き |
下絵の上に木綿を敷き、すこし透けて見える形をたよりに薄墨等で下描き。 *新しい図柄の場合は下絵をつくります。 |
4.
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これ以降は絵のぼりを宙吊りにして作業。 |
5.下染め |
表裏両面にざっくり下染め。 |
6.上染め |
下染め直後に上染めする箇所、あるいは下染めの乾燥を待ってから上染めする箇所、絵の表現によりさまざまです。 |
7.輪郭線 |
顔など輪郭線の仕上げ。 |
8.模様 |
衣服の模様や鎧の描きこみ。 |
9.家紋入れ |
失敗の許されない箇所なので、手際よく、しかし慎重に描き入れます。 |
10.縫製 |
縫製作業をして、絵のぼりが完成。 |
絵のぼりの道具紹介
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刷毛、筆 |
刷り込み刷毛、ボタン刷毛、漆刷毛、連筆、面相筆など。 |
顔料 |
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下絵 |
初代、先代の遺したものから当代作まで。 |
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生地の両端に取り付け、絵のぼりの宙吊り作業で使用。 |
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宙吊りで描き易くするため、生地をピンと張る器具。 |
この記事の執筆者:いわき絵のぼり吉田の絵師
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手描き武者のぼり「いわき絵のぼり吉田」。福島県指定伝統的工芸品。 |
[伝統的な屋外庭飾り]
五月の空を勇壮に彩る、人生の門出にふさわしい「旗印」です。 福島県指定伝統的工芸品 |
初節句を彩る「いわき絵のぼり」の紹介動画です。
— いわき絵のぼり絵師 辰昇 (@enoborishinsho) March 23, 2024
これまでにお客様から寄せられた貴重な写真の数々、初節句の勇壮な雰囲気をご覧ください。#いわき絵のぼり #初節句 #こどもの日 pic.twitter.com/b5MEGGyTq7
「降り龍図大幟」木綿に顔料
— いわき絵のぼり絵師 辰昇 (@enoborishinsho) April 18, 2024
作画のつづき、縦長画像です。 pic.twitter.com/e29bFdvyJW
「波兎図」
— いわき絵のぼり絵師 辰昇 (@enoborishinsho) April 17, 2024
室内用いわき絵のぼりです。
【由来】
兎は多産であることから、五月節句の絵のぼりでは、お子様の人生の繁栄を願う絵柄です。
この題材は江戸時代など古い時期に親しまれていたようですが、素敵な画題なので、近年復活させました。#端午の節句#初節句#いわき絵のぼり pic.twitter.com/LaWM2n0OrW
投稿が遅くなってしまいましたが、
— 北彩養鯉 (@irodori_koinbr) April 15, 2024
先日いわき絵幟の辰昇先生の工房見学をさせていただきました。お忙しい中有難う御座いました。
絵幟の歴史を堪能出来る空間でした。
中でもやっぱり先生の作る鍾馗幟旗は生で見ると迫力がヤバかったです。
生で見なきゃもったいないです!
→続く@ pic.twitter.com/Xiqx2eWxw1
「鍾馗(しょうき)」様、屋外用いわき絵のぼり制作途中です。
— いわき絵のぼり絵師 辰昇 (@enoborishinsho) March 22, 2024
鍾馗様は邪気を払う神様です。
江戸時代以降、節句幟(武者のぼり)の人気の画題となり、男児の健やかな成長を願って端午の節句に飾られるようになりました。#いわき絵のぼり#端午の節句 pic.twitter.com/y10zhQ73bB