1|聖夜之図の制作
―― 「床の間に飾れるサンタクロースの絵を」とのご要望から、2014年7月に制作した掛軸作品です。
題名は「聖夜之図」。
サンタクロースをそのまま異国の人物として描くのではなく、日本の床の間に掛けられる一幅の絵として、どのように受け止めるかを考えました。
画材は遠野和紙に岩絵具、水干絵具、箔、墨など。
軽やかな戯画の味わいを含みながらも、大和絵としての線や余白、人物のたたずまいを大切に描いています。
2|大和絵として表すサンタクロース
―― 本作では、サンタクロースを大和絵として表すことを第一に考えました。
赤い衣、白い髭、贈り物を携えて聖夜に訪れる姿。
その親しみやすさを残しながら、日本の絵として自然に立ち上げていく中で、福袋を背負い、福をもたらす大黒様の福々しさが重なっていきました。
サンタクロースと大黒様を意図的に混ぜ合わせるというより、家へ福を運んでくる来訪の存在として通い合うものを、筆の中に取り込んでいます。
穏やかな笑み、ゆったりとした量感、どこか人を安心させる姿を意識しながら描きました。
3|年末から年始へ続く季節のしつらえ
―― 年末のサンタクロースから、年始の大黒様へ。
その季節の移ろいを、床の間に掛ける一幅の絵として感じていただけるよう意識しました。
雪が深々と降り積もる中、サンタクロースが、どこかの子どもから届いたクリスマスカードを読んで笑顔になっている。
本作は、そのような場面を思い浮かべながら構成した絵です。
福を携えて訪れる存在でありながら、サンタ自身もまた、誰かの願いや言葉によって温かな心を受け取っている。
その静かなやり取りの中に、年末から年始へと移る季節の豊かさと、幸せな未来の訪れを願う気持ちを重ねました。
本作を制作した2014年は、東日本大震災からまだ日が浅く、その余韻が社会の中に色濃く残っていた時期でもありました。
遠方より明るい題材のご依頼をいただき、見る人の心がふっと明るくなる一幅として描きました。
戯画的な温かさを含みながらも、床の間に掛ける絵としての品位を失わないこと。
その点では、柴田是真の作品に見られるような洒脱さや筆の軽みも、どこか心に置いています。
箔で雪を表し、聖夜の明るさと、福を迎える年始の気配を重ねた作品です。
制作|辰昇(絵のぼり絵師)
福島県いわき市
大宮八幡宮|御鎮座950年記念 扁額奉納
御鎮座950年奉祝として制作・奉納した扁額。
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鎮守氷川神社|奉納大幟 制作
御祭神の図像を、大幟・御朱印原画として制作。
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田辺製薬|協業40周年記念 額装作品制作
協業40年周年記念事業の象徴として制作した額装作品。
▶ 詳細を見る―― 特別な題材を絵にするご相談はこちら
記念の一作、場所や人にゆかりのある題材など、その絵を飾る場面に合わせて手描きで制作しています。
具体的な形式が決まっていない段階でも、題材の意味や、どのような場に飾りたいかというところからご相談いただけます。